桂離宮とブルーノ・タウト

つくられた桂離宮神話 (講談社学術文庫)

つくられた桂離宮神話 (講談社学術文庫)

桂離宮に関してはいくつかの謎がある。まず第一の謎。海外で異常に有名であること。桂離宮をテーマとしたいわゆる洋書はおびただしい数の本が出版されている。どうしてそんなに人気の建物なのか。日本の建築物としてはそれほど古いものではない。法隆寺の金堂などに比べたら、比較にならないほど「最近の建物」である。第二の謎。基本的に庭と別荘である。贅を尽くしていろんな意匠を施しているのだが、残念ながらそれほど一貫性はない。モダニズムに通じるものがどうしてあるのか。そして、第三の謎。桂離宮を世界に知らしめたブルーノ・タウトの存在である。タウト(とその著作)がどうして建築の専門家の心に響いたのか。とにかくタウトの著作はつまらない。間違ってはいないが、まったくおもしろくないのだ。本書はこんな疑問に少しは答えてくれている。ただ、三つの謎は僕の中では残されたままだ。伊東忠太岡倉天心の美術史観に影響されて、従来の「日光東照宮絶賛」の評価を180度「罵倒」に近いものに変えたとされる考証はなかなか興味深かった。桂離宮東照宮を比較することにそれほど意味のあることとは思えないけどね。

石川遼と斎藤佑樹

石川遼斎藤佑樹は似ている。もちろん顔が似ているわけではない。メディア受容が似ているのである。

そのメディア受容の主役はすこし頭の弱いご婦人たちである。「ハニカミ王子」と「ハンカチ王子」。ここでは「王子」という言葉がクリティカルパスである。「ハニカミ君」や「ハンカチ投手」ではイケない。「王子」でなければならないのである。「白馬に乗った王子のような息子」が電波に乗って自分にも親孝行してくれるような気がしているかも。本当にそんなメディア受容であるとすると、やはりいささか頭が弱いオーディエンスである。
あの二人の若いゴルファーもピッチャーも本当に才能を開花させたいのであれば、一刻も早く日本のテレビ局が手の届かないような存在になること。それ以外にない。だふん、彼らは野茂や松坂あるいはイチローのようにならなければならない才能である。しかしながら前途は多難。いささか頭が弱いオーディエンスに支持されているようでは知れているのかもしれぬ。

ネスプレッソ

エスプレッソ (espresso) はエスプレッソマシンという器具を用いて淹れたコーヒーという意味で厳密なコーヒーのタイプである。特徴は深煎りの豆と圧力をかけて抽出する方法である。7 gの豆、90℃のお湯、9気圧の圧力がエスプレッソがエスプレッソと呼ばれるための与件らしい。イタリア出身なのにやけに厳密である。最近量販店に行くと、ミルク用のコンテナを内蔵する2ボイラータイプのマシンもたくさん並んでいる。結構値は張る商品も多い。エスプレッソがブームってことなのか。だとすれば妙な話ではある。
近年エスプレッソマシンの進化は著しい。カプセルの中に入っているコーヒー豆の量は7gなのだろうか。泡立ちが異様によいのも不思議である。いずれにしても、欲しいぜネスプレッソ!!

めざまし時計

携帯は腕時計や電卓などさまざまな装置を駆逐している。めざまし時計も携帯で代用すると聞くことも多くなった。そもそもなかなかすぐれたデザインと機能をもっためざまし時計はないのだけれど。ブラウンとか買っちゃうのかな、結局。